御来光

下部に映り込んでいる変な針金みたいのが気に食わないですね

ありがたいなぁ~。

日の出の時間が近づくにつれて、人が集まってきました。外国の方が多かったと思います。風の音と、英語や中国語や、何語か分からない言葉が飛び交い、頭痛と寒さに耐えている私はその煩さにイライラしながら待つことになりました。

夜明け前が一番冷え込みます。御来光を待っている人は皆、着れるだけの防寒着を着込み、ブランケットをかぶり。中には寝袋に潜り込んでいる人も。寒い~。

太陽が見え始める数十分前から地平線に色が付いてきます。この辺りから、全員の視線は、日が昇るだろう東方に集中されます。

日が昇り始めると、歓声が上がります。私も目の前の光景に注目していたせいか、ずっと煩いと感じていた周りの声も気にならなくなっていたと思います。

そうなるとイライラも落ち着いてきました。ありがたい、ありがたい。相変わらず頭痛いし寒いですが。

あまり食欲も無く、売店で豚汁を買い、余っている行動食で一応の朝食(2度目になるのかな?)をしながら、日が昇りきるのを眺めていました。結構混雑してました。

お鉢巡り

日が昇りきると、気温も一気に上がります。直接日を浴びる所は暑い位です。さて、もうひと頑張りして、お鉢巡りです。

時計回りに巡りました。どっち周りでもいいらしいです。一周約2.6km、コースタイム1時間20分。

もうね、頭痛くて。カメラを構える元気も無く。ザックに付けたアクションカメラで撮り流した動画から画像を拾っています。絶景だったのにねぇ。

頂上の火口を横目に歩き続けます。お鉢巡りの「お鉢」とは、大内院と呼ばれる、この富士山頂火口のことです。

頂上の浅間大社銀明水
頂上富士館
頂上浅間大社奥宮

奥宮では、お札やお守り、御朱印など。一角には富士山郵便局があります。夏季限定です。

「馬ノ背」という急坂です。この先に剣ヶ峰があります。100m位しかないらしいのですが、足元の砂はざらざらと流れるので登りづらく、なかなかの難所です。

馬ノ背を超えると、富士山最高峰地点の「剣ヶ峰」に至る登り階段があるのですが、渋滞していました。

ちなみに、富士山レーダードームの跡地です。ここにあったレーダードームは「道の駅富士吉田」に移設されています。

記事:道の駅富士吉田

火口を剣ヶ峰から

火口の脇を歩く人から、火口のサイズが伺えます。数字で言うと、直径約800m、深さ約240m。

三角点
剣ヶ峰石碑

3,776m。日本最高地点です。吉田ルートの頂上口とは、火口を挟んで真逆の位置にあります。

絶景を見下ろしながら、ぐるりと回っていきます。

久須志神社

吉田ルートの登頂口付近に戻ってきました。久須志神社や売店があります。

剣ヶ峰の渋滞もあり、1周するのに2時間位かかりました。もう、体調悪くてへとへとです。

更に少し進むと、吉田ルートの下山道があり、下山を始めるのですが、吉田ルートの下山道は登山道とは違うルートです。途中、トイレはありますが、水分を補給できるところがありません。

飲料、食料の残りが不安なら、山頂で補給していきましょう。

私は五合目までのコースタイム2時間を残して水を切らしました・・・。問題無かったですが、非常に心細い思いをしました。

下山

さて、下りです!砂地の地面は滑りやすく、スピードが出やすいので、早く下れますが、その分危険もありますので、自分で制御可能なスピードで。

また、スパッツ(ゲーター)があれば、必ず付けましょう。私は装着していたので大丈夫でしたが、この道は高確率で靴の中に砂が入ってきそうです。

下山道の分岐地点です。これを間違えると、別の登山口に出てしまいます。かなり面倒な事になると思うので、注意!

ここさえ間違えなければ、後は一本道。登りで通った、六合目の富士山安全指導センターに出ます。

途中でブルドーザーとすれ違いました。これで資材を運んでいるんですね。時には救護者なども乗せるそうです。

先ほど「1本道」と書きましたが、ブルドーザー用の道も別に通っています。目立つ看板などがあるので間違えないと思いますが。歩行者は進入禁止です。

フラフラになりながらなんとか五合目に到着しました。下山には4時間半位かかりました。

標高下がったからか、頭痛もましになり、食欲も出てきました。

富士山カレー

またカレー。バスが来るまで1時間半程の時間をつぶしました。食事して、お土産を買い、休憩所で寝て過ごしました。観光地化した五合目は設備が充実していて助かりました。

バスに乗って帰宅です。帰りも新宿への高速バスです。富士山の麓を観光したいなら、富士山駅行等のバスもあるので、そちらを選びましょう。

車内、ほとんど寝てました。新宿に着いた頃目を覚ますと、ウソのように頭痛も治ってました。やはり高山病だったようです。

何とか無事帰宅。霊山登って六根清浄とは行かなかったですが、思い返すと面白い体験ができたと思います。山頂~下山はひたすらキツイだけでしたが。

これに懲りず、来年も別ルートで挑戦しようかしら?ではまたーー。