前回の続きです。
一日目

- 岡田港(フェリー着岸場所)【済】
- 愛らんどセンター 御神火温泉(日帰り温泉)【済】
- 元町港(朝食と弁当の買出し)【済】
- 泉津の切通し(観光スポット)【済】
- 大島公園 椿園(弁当で昼食)【済】
- 大島温泉ホテル
- 三原山
椿園~大島温泉ホテルの道のり

椿園から大島温泉ホテルへ向かうのですが、スタート前に今後の予定を消化する為の時間猶予を、逆算していきます。
椿園で休憩を終えたのが11時ちょっと前です。
ホテルから三原山のお鉢巡りに、約3時間かかる予定なので、日没を考えると13時までには、ホテルから出発したいです。
ここまでの道のりは(下画像)、、、

※元町港~椿園11.6kmの高低差
距離11.6kmで、上り155m。下り96m。アップダウンもありましたが、急坂も少なかったので、ほぼGoogleMAPで調べた所要時間通りに移動できていました。
そして、椿園~大島温泉ホテルは、こんな感じです(下画像)・・・

※椿園〜大島温泉ホテル7.1kmの高低差
距離7.1kmで、上りオンリー401m( ゚Д゚)!
GoogleMAPで椿園~大島温泉ホテルの所要時間を調べると「自転車で約50分」と出ますが、傾斜がキツくなるので、恐らくそれ以上かかりそうです。
ホテル着いたら荷物整理と小休止をしたいので、目標は12時30分着。猶予は1時間半。・・・頑張るしかないな(笑)。

木々の合間から見える水平線に元気をもらいつつ、自転車を、、、漕いでいられません(/ω\)。
急勾配が続くので、ホテルまでの約7km、その半分以上を、自転車から降りて手で押していました(^^ゞ。

「あじさいレインボーライン」という名前がついている道を進みます。これも季節外れなので、花は見られませんでしたが、梅雨の時期などには、約3万株のあじさいが見られるそうですよ(^^)/。
大島のサクラ株
そんなあじさいレインボーラインの道中にあるスポットです。


国指定特別天然記念物らしいです!

樹齢、なんと800年!!
元は1本の巨木でしたが、倒壊し、現在は4株に分かれ、地を這うように身体を伸ばしています。老樹で大きな幹の基部だけが残っており、上部の方は枯死しているそうです。
それでも逞しく生育し続けているという、生命力の化身みたいなサクラですね( ゚Д゚)。

ありがてぇ、ありがてぇ(^^)/。


もうちょっと進むと「めがね橋」というのもあったりして、急坂にひぃひぃ言いながらも、少しずつですが、進んでいきます。。。
気づけば山の中。海が見えない。。。

山道特有のワインディングロードを、ひたすら自転車を押して登ります(^^ゞ。
たまにある平坦な道だけ自転車に乗り、上りは降りて押す!そんな感じなので、速度は出せず、平均時速5km位で進みます。

あじさいレインボーラインを上っていると、T字路にぶつかるので、左へ行きます。「三原山登山道路」という道に入ります。「さざんかの道」とも呼ばれているみたいですね。

道路沿いに「椿」が咲いていました(^^)/。
・・・と思っていましたが、これは「山茶花(さざんか)」かな?「さざんかの道」だもんなぁ。
ツバキ科らしいので似ていて見分けが付きません。
などと考えながら…さあ、ホテルまでもう少しです!
大島温泉ホテル

着いた~(^^)/。目標時刻の12:30にギリギリ到着!
自転車なのに、7kmの距離を1時間半もかかりました(^^ゞ。…ほぼ押し歩きだったので、これは自転車旅とは言えないかも(笑)。
ここで体制を整え、三原山の登山に向かいますが、チェックインは15:00~なので、まだ部屋には入れません。
駐輪場に自転車を停め、登山に不要な荷物は、フロントに預けられました(^^)/。助かります。
私はこのホテルに宿泊するので利用していませんが、、、
大島温泉ホテルには「三原山・裏砂漠トレッキングプラン」というサービスがあります。宿泊しなくても「荷物預かり・昼食(弁当)・日帰り温泉」などを利用できるプランです。
日帰りだったり、他の民宿やキャンプ場に泊まる場合でも、ホテルを基点として三原山登山を楽しめるので、嬉しいサービスですね(^^)/。
では、登山口に向かいます!!
三原山のお鉢巡り
”三原山”と”裏砂漠”について
標高758m!伊豆大島の中央にそびえる「三原山」。今でも活動を続ける活火山であるこの山は、山頂火口を一周する「お鉢巡り」ができます!
また、山の東側一帯には、日本で唯一「砂漠」と表記される「裏砂漠」があります!
下記赤字、伊豆大島ナビH.P.から抜粋。
伊豆大島は島全体が活火山。その中でも島の中央に位置する『三原山』は、島民に御神火様(ごじんかさま)として崇められてきた、まさにシンボルともいえる山です。
伊豆大島のほぼ中央になだらかにそびえる”御神火”こと”三原山”。
その東側一帯には地表を黒い火山岩(スコリア)で覆われた「裏砂漠」が広がっています。
「裏砂漠」は国土地理院が発行する地図に唯一「砂漠」と表記された場所です。伊豆大島の象徴ともいえる三原山の度重なる噴火によって降り注いだマグマのしぶきが大地を焼き、植物を燃やし、一面黒い世界を作り上げています。噴火後も風が強く吹きぬける場所であるため、植物が定着しにくく、いわゆる“砂漠”的な光景がひろがっています。
補足:「裏」砂漠というからには「表」もありそうですが、、、火口の北西部にも「表砂漠」と呼ばれる砂漠地帯がありましたが、1950-51年噴火の溶岩流で大部分が覆われ、砂漠景観は失われてしまったそうです。
ルート概要

目的は「三原山のお鉢巡り」です!
三原山へのルートは様々ありますが、今回は大島温泉ホテルから三原山を目指します。
詳細は後述しますが「再生の一本道」と「裏砂漠」という、自然の壮大さを感じられる場所を通り、これまたダイナミックな火口に至る、とても楽しいルートです!
- 大島温泉ホテル~お鉢巡りコース入口(コースタイム:60分)
- お鉢巡りコース一周(50分)
- ~大島温泉ホテル(50分)
【コースタイム合計:2時間40分】
【距離:約10km】
【標高差:376m】
※数字はおおよそです。ご了承下さい(^^ゞ。
大島温泉ホテル~お鉢巡りコース入口(60分)

ホテルの玄関を出て左。駐車スペースが見えます。

その脇に、三原山への遊歩道入口があります。

この道をずずいっと進むと、2股に出るので、右へ。

看板には「再生の一本道・こもれびトンネル」「いつか森になる道」「ジオ・ロックガーデン」とあります。
この看板から先、ジオロックガーデンまでは「再生の一本道」という愛称で呼ばれています。
下の写真は、道中にあった看板で、植物の再生について説明しています。

噴火が起こると、周囲の植物は燃やされて焼野原になります。
ですが、そんな風になってしまった土地も、火山活動が収まると、環境に適応した植物が育ち、やがて森になって行きます。
これから歩く「再生の一本道」は、異なる時代で、複数回あった火山活動の跡地です。
場所によって噴火からの経過時間が違うので、その再生具合も違うわけです。
黒一色の「裏砂漠」⇒ごつごつした溶岩の隙間から草が生える「ジオロックガーデン」⇒少しずつ背が高くなっていく木々「いつか森になる道」⇒空を覆う程に生い茂る「こもれびトンネル」・・・
・・・と、砂漠~森が再生されていく数百年の物語を、一時間程で見て歩けます(^^)/。
今回の往路は森~砂漠という逆方向に向かうわけですが、逆再生のストーリーも面白かったですよ(>_<)。
再生の一本道
こもれびトンネル

まさに「こもれびトンネル」!!
時刻は13時頃。南に向かう道なので、太陽が丁度進行方向ですね。空を覆う木々の隙間から、木漏れ日がまぶしい(>_<)!

鳥のさえずりも聞こえてきます(^^♪。

平坦な道ですが、多少岩が露出していたり、窪みに水が溜まっていたりしますので、歩きやすい靴で。
山まで行く人ならスニーカー以上の靴で来ているでしょうが、砂漠までのつもりでも、片道一時間弱かかります。ちゃんとした靴で来ましょうね。
いつか森になる道


天蓋が外れ、空が見えるようになります!

木々の「背丈」もだんだんと低くなっていきます。自分の背より低い緑が増えてきました。
同時に強い風も吹きつけてきます(^^ゞ。防風効果もあるソフトシェルを一枚羽織ります。
日常的に風が強い場所です。木も風に押されて斜めに枝が伸びている場所もありますね( ゚Д゚)。
地面が黒いなぁ。火山岩(スコリア)の砂でしょうか?
ジオロックガーデン

青い木々は見えなくなり、代わりに大小の岩が目立ち始めます。


ゴツゴツです!溶岩ですね(;´・ω・)。

見て!この景色!岩が立ち並ぶまさにロックガーデン!その先には海と空!

視界を遮るものが無くなってきて、三原山も良く見えます(^^)/。

裏砂漠とお鉢巡りコースへの分岐に辿り着きました!
どうやら、ここら辺までが「再生の一本道」みたいですね。
いや~~~~~、すごいですよ、この一本道(^^♪。たったの一時間で、この景色の変貌ぶり!
そして、この不毛の大地から再生する生命の力強さ!!すごいパワースポットです!!
大島に来たら、是非とも歩いて欲しい道です(^^)/。
裏砂漠

さて、お鉢巡りが目的ですが、ルートから外れ、少し「裏砂漠」にも足を踏み入れてみます!

裏砂漠・風の丘の方へ。徒歩数分で・・・



すげぇ~~( ゚Д゚)!!
ロックガーデンのような大きな岩すら無くなり、一面黒い砂!
そして、海が近いので、黒い砂漠と青い空海のコントラストがとても不思議(;´・ω・)!日常の常識から外れた景色で、脳がバグりますぜ(/ω\)。
看板とかが無かったですが、多分、今立っている場所が裏砂漠の「風の丘」という場所ですね。
・・・風の丘という名前の通り(?)立っているのがつらい位の強風が吹いていました(^^ゞ。強風なので、視界を塞ぐ程の砂埃をイメージしていましたが、そんな事は無かったですね。

結構「粒」が大きいからかしら?
砂漠を突っ切ると、櫛形山という山に行けるそうですが、流石に日没が怖いので、断念(^^ゞ。
お鉢巡りコース一周(50分)

さて、先ほどの分岐に戻ります。今度はお鉢巡りコースに向かいます。

ここまで、ほぼ平坦でしたが、ここからは上り坂です。

つづら折りの道を登ります。

火口の周回コースに到着しました(^^)/。反時計回りがオススメ!となっているので、その通りに周ります。

YAMAPの地図で見ると、こんな感じです。

最高地点でも標高758mの山で、もちろん森林限界は越えていないのですが、度重なる火山活動のせいで、この標高でも背の高い木々は全く無く、まるで高山の稜線上のような吹きっさらしです(;´・ω・)。
そのため、砂漠と比べても、一段と風が強い!!!!!
本気で体が「持っていかれ」ます( ゚Д゚)!これはやべぇぞ!

しかし、絶景なので困る(笑)。富士山が良く見える~♪
ほぼ平坦な火口周りを歩いていきます。
三原神社

反時計回りに進むと、先ず見えてくるのは、でっかい岩と、鳥居。

でかい岩は大量の溶岩のしぶきが積み重なってできた塊で「アグルチネート」というそうです!


そして、この鳥居は「三原神社」。角度によっては、鳥居の向こうに富士山が見えますね(^^)/。
本殿はもともと無く、三原山そのものが「三原大明神」として崇拝されています。御神火様ですね。
また、後で知ったのですが、山頂口駐車場(今回とは別の、西側の登山口)近くの展望広場入口付近に遥拝所が鎮座しているそうですよ。
ゴジラ岩

鳥居から少し進むと、こんな↑看板が。。。


「ゴジラ岩」ですね!ゴジラっぽく見えるかしら???バックに丁度富士山が写ります(^^)/。

これ↑は、ホテルのお土産売り場にあった「ゴジラカレー」の近くにあったPOPです。
知らなかったなぁ。こんな繋がりがあったとは。。。
1984年の映画「ゴジラ」のラストシーンでは、ゴジラが自衛隊に誘導され、三原山の火山口へ突き落されて消息不明になるというストーリーらしいです(観てない)。
その上映の2年後、本当に三原山が噴火してしまい、その後にゴジラの姿に似た「ゴジラ岩」が現れたらしいです。
ゴジラの祟りだとか、ゴジラが火山から這い出てきたのでは?などと言われているそうですよ( ゚Д゚)。
火口西展望所

お鉢巡りのコースから、火口の方に道が伸びています。徒歩9分で着く行き止まりは火口を上から覗きこむ、展望所になっているようです。行ってみます!

左手に火口を見ながら、歩道を進みます。距離感バグって、とても長い道に見えますが、本当に徒歩10分弱です。

柵に囲まれた場所に出ます。

展望所ですね(^^)/。

そこからの、圧倒的な火口の景色!
火口の大きさは、直径約300~350m、深さ約200m!!すげぇ、噴火で吹っ飛んでできた穴なんですよね。。。とんでもないパワーだ( ゚Д゚)。
火口展望台

分岐まで戻ります。写真右に見切れている建物があります。

展望台ですね。トイレもありますし、風が強い火口周りで、ほぼ唯一の風が凌げる建物です。
ですが、扉がなく、しっかり戸締りできない構造なので、中にもビュービューと風が吹き込んでいました。。。外よりはマシかな?

中のトイレ。キレイですね!流石にここは扉で閉められますよ(^^ゞ。
水洗ですが、水が流れなくなる時もあるようで、その場合、横のタンクの水で流すみたいです。

展望台なので、屋上に出てみます。風が怖いですが。。。

これまた素晴らしい!西側なので、静岡方面を一望できます!
しかし、風が~(/ω\)。吹き飛ぶ~!!そそくさと降ります。
山頂中央火口展望所

火口の西から南~東に周って行きます。


息を飲むような景色が続きます( ゚Д゚)。

ここにきて、少し上り坂です。
最高地点は登山道から若干外れていますので、いつの間にかスルーしてしまいましたが、、、
この先の「剣が峰」に山頂標識があります。気にせず。
その剣が峰の手前に、また火口の展望所があります!

先ほどの西展望所とはまた違う角度で、より深い場所まで見えます!

こんな案内看板もありました。本当にすごい…御神火様ですね。
剣が峰
この辺りが風のピークでした!道の脇に立てられた木の杭をつかみながら、風に飛ばされないように歩きます。

多分、これ↑位の強さでした。
写真を撮ってられん(^^ゞ。命の危険を感じましたよ(/ω\)。
何せ、木の杭に張られたロープの先は、御神火様が口を開けて待っているわけですから。。。火口に落ちたら洒落にならん。

なんとか、山頂標識だけ撮影(;´・ω・)。
ちなみに、気温は低くなかったので、素手でポールを持っていましたが、強風で手が冷え、”かじかみ”はじめます。
ですが、風を凌げる場所がないので、ザックから手袋を出すことも出来ず、ひたすら寒さに耐えながら歩いていました。
マジで危険なので、お鉢巡りコースに出る前(風が強くなる場所に出る前に)にちゃんと防寒しておく事をオススメします。
ここから少し下ると、ちょうど一周です!
さあ、逃げる…戻るぞ!!

逃げ帰る途中で撮った、ホテル方面の写真↑。ホテルが写真中央に写っています。
手前の砂漠から、ホテルに向かって段々と木々が増えていくのが、良く分かりますね(^^)/。
大島温泉ホテル

無事に戻ってこられました(^^)/。
時刻は15:30。暗くなる前にも戻れたし、夕飯までのんびりと温泉に入って休憩する時間もあります。
良いタイムスケジュールだぜ(;´・ω・)。

では、チェックインして、部屋へ。古い建物ですが、とてもキレイな部屋!
強いWi-Fiがフロント付近だけなのはちょっと改善して欲しかったですが、、、

窓からの景色がたまらん!今しがた登った三原山です(^^)/。
そして、露天風呂が最高!温泉に浸かりながら、これ↑と同じ景色が眺められます!!
当然写真は撮れませんが、是非見てもらいたい絶景でした。
チェックイン直後と、夜中(星空)、早朝(朝焼け)と、3回も入ってしまった(^^ゞ。
夕食


夕食は大広間で「金目鯛のしゃぶしゃぶ」!
写ってませんが、ご飯はおかわり自由。食後に一口サイズですが、冷たいデザートも付きました(^^)/。
島で、まだ良い食事にありつけていなかったので、これは沁みました!!美味ぁい(>_<)9!!
お腹いっぱい!今日は船でもなく、テントでもなく、ホテルの布団でゆっくりと寝かせて頂きます(笑)。
二日目の内容はまた次回の記事で。ではまたーー。