レイヤリングシステムとは?

ウエアを「アウターレイヤー」「ミドルレイヤー」「ベースレイヤー」という、3層構造の重ね着(レイヤード)とすることです(^^)/。

登山は激しい運動量のため、体温が上昇し、汗を多くかきます。

その上、常に変化する天候や標高により、周囲の環境も大きく変わります。

このような状況に対応できないと、体温の上がり過ぎでオーバーヒート~熱中症を起こしたり、逆に下がり過ぎて汗冷え~低体温症になってしまいます。

天候や運動量に応じて脱ぎ着をすることで、様々な状況に対応し、衣服内を快適に保ち、リスクを回避できます(>_<)。

ベースレイヤー

肌の汗を吸い上げて、素早く乾かします。汗冷えの元となる「汗」を処理するレイヤーです。
素材はウールか化繊が良いです。

参考記事:【豆知識/登山の服装】ベースウェアについて

ミドルレイヤー

体からの熱を溜め、体温を維持する役目です。フリースやウールのシャツ、ソフトシェルなどが該当します。
保温性が高いですが、通気性、透湿性に優れるため、風に吹かれると温かい空気は失われます

アウターレイヤー

外側から雨風を防ぎ、ミドルレイヤーが温かい空気を逃がさないようにします。
ですが、運動量の多い登山では、防水防風だけではなく、透湿性も求められます。雨風は通さず、体から出る蒸気を外へ逃がす事で、蒸れやオーバーヒートを防ぎます。


これら3層を組み合わせて調整することで、それぞれのウェアの機能を最大限に活かせます(^^)/。

重ね着のデメリットとして、動きづらくなる事が懸念されますが…

アウトドアブランドのウェアでは、ストレッチ性があるモノも多く、また、必要な機能を備えたまま、軽量で嵩張らないように各社工夫されていますので、出来ればそういったウェアを使いたいです。

それぞれの機能が高い程値段も上がるので、必要な機能と価格のバランスを考えたいですね(^^ゞ。

季節と標高による調整例

3層構造で考える事が基本ですが、状況により調整します。

以下、例です。快適に感じる「着こなし」は個人差があるので、あくまで参考に。

夏の低山

ベースレイヤーのみで充分と思われます。
汗かきの方は着替えがあるといいかも?
風の強い場合に備えて、薄手のウィンドブレーカーは欲しいです(レインウェアで代用可能)。

春秋の低山/夏の高山

ベースレイヤーとミドルレイヤーで快適に登れるはずです。
暑くなったらベースのみで活動し、ミドルの脱ぎ着で調整します。こちらも、風が強い場合に備え、ウィンドブレーカーは欲しいです。
休憩時などの汗冷えを防ぐために、薄手のインシュレーション(ダウンや化繊の中綿入りの保温着)が追加であると心強いです。

春秋の高山/冬の低山(無積雪)

3層完備ですが、天候や気温によっては、アウターはレインウェアのような薄手のものでも問題無いかもしれません。。。が、寒くなった場合と休憩時に備えて、+αの防寒着(薄手のインシュレーション等)は持参が必要です。
他、手袋、ニット帽、ネックウォーマー等の防寒品があると、より細かい調整が可能です。

積雪のあるような冬山

完全防寒で挑みます(>_<)。手袋も1枚ではなく、インナー手袋などで重ねると良いです。
それぞれ雪山用のウェアやギアもありますが、レイヤリングシステムが基本の考えである事は変わりません。
ショップの方や登山ベテランの方に相談し、足りないものを付け足す形で検討します。

おまけ~靴下はレイヤリングしない方が良い?

上半身だけではなく、下半身(ズボン)や手袋も、レイヤリングは有効ですが、、、

靴下は注意です。

足は、登山靴で絞められている状態です。その上、靴下を重ね履きすると血流が悪くなり、逆に足先が冷えてしまいます。

そのデメリットが起きないように重ね履きする方法や技術…あるいは専用の製品があるのならば平気かもしれませんが、、、なかなか難しいです。

出来れば、厚手のメリノウール素材など、一枚で保温性と吸汗速乾性が高い靴下を選ぶべきですね。

ただ、そうした靴下は、値段が高いんです(^^ゞ。

冬山に対応できそうなものだと、安くても一足2,000円オーバー( ゚Д゚)!!悩ましい…(笑)

金をケチって重ね履きを試した事もあるのですが、、、やっぱり寒かったです(^^ゞ。結局冬登山用で、2足買いました。。。

参考として、下にAmazonのリンク張りますが、お店で実際に履く登山靴と合わせて試着できると確実ですね(^^)/。

ではまたーー。