8月後半、猛暑続きの日々の中。この日も都心では30℃越えの暑い日でした。

大岳山(おおたけさん)について
場所:東京都西多摩郡檜原村、奥多摩町の境界、奥多摩山域
標高:1,266m
大岳山、御前山、三頭山は、奥多摩三山と呼ばれています。日本二百名山、花の百名山の一つでもあります。
古くから農業の神として、また火災や盗難の守護神として山岳信仰の対象であったそうです。秩父の三峰山、奥多摩の御岳山に並ぶ関東の狼信仰の山としても知られています。その「御岳山」から縦走で訪れる方も多いです。
参考記事:苔生す自然庭園と武蔵御嶽神社 標高929m「御岳山」①

ルート概要
色々な登山ルートが選べるのが「大岳山」の魅力の一つです。一番人気はケーブルカーで山頂付近まで行ける「御岳山」からの縦走ルートだと思いますが、私は違うルートを選びました。

日本の滝100選に選ばれている「払沢の滝(ほっさわのたき)」に寄りたかったので、その付近から。また、バイクで行ったので、スタートとゴールを同じ地点にしました。
地図(山と高原地図:奥多摩)に準じてポイントを書き起こしました。
- ①檜原村営駐車場~②千足(コースタイム:約15分)
- ②千足~③天狗の滝(約20分)
- ③天狗の滝~④つづら岩(約1時間20分)
- ④つづら岩~⑤白倉分岐(約50分)
- ⑤白倉分岐~⑥大岳山山頂(約25分)
- ⑥大岳山山頂~⑦大岳山荘(約15分)
- ⑦大岳山荘~⑤白倉分岐(約25分)
- ⑤白倉分岐~⑧白倉(約1時間30分)
- ⑧白倉~②千足(約13分)
- ②千足~①檜原村営駐車場(約15分)
【コースタイム合計:約5時間】【標高差:986m(※)】
※払沢の滝入口付近を標高280mとして計算
さらに言うと、このルートは途中に〇茅倉の滝(かやぐらのたき)〇天狗の滝〇綾滝、と、いくつかの滝を見ることが出来ます。暑い時期にはちょっと嬉しいです(笑)。
払沢の滝
大岳山を登り始める前に、払沢の滝に寄りました。
東京都で唯一「日本の滝百選」に選ばれた名瀑です。
落差62m(4段)の滝ですが、4段のうち、遊歩道で訪れて見られるのは落差約23.3mの最下段です。

「払沢の滝駐車場」を利用しましょう(地図)。駐車場からは徒歩15分で滝つぼに着きます。


滝までの遊歩道はウッドチップが敷き詰められていたり、良く整備されている道なので歩きやすいです。とは言え、平坦なアスファルトでは無いので、スニーカー等の歩きやすい靴が推奨です。


さくっと到着です。この写真を撮った辺りに東屋があるので、この風景を眺めながら一服できます。

滝つぼまで行くと水しぶきが届いてかなり涼しい~(笑)。

とてもキレイな滝つぼです。水の透明度も高いですね。足元が良くは無いので注意が必要ですが、水を触れる所まで降りられます。

私は見たこと無いのですが、冬には滝全体が凍るそうです!ぜひ見てみたいですね。
大規模な滝では無いですが、とてもキレイな滝です。駐車場からも近く、アクセスもしやすいので、近くに来ることがあったらぜひ寄ってほしいです。
さて、この駐車場にバイクを置いて大岳山に向かいたい所ですが、、、

こんな看板があったので、村営駐車場に移動しました。
①檜原村営駐車場~②千足(約15分)
払沢の滝から檜原村営駐車場は目と鼻の先です。

広くて使いやすい駐車場です(地図)。ここにトイレは無いのですが、、、

「払沢の滝入口(地図)」に観光トイレがありますので、用足しはこちらで。
※駐車場の隣の運動場にもトイレがあるそうなのですが、工事中で入れませんでした(記事掲載時)。
駐車場から千足までは舗装された車道を歩きます。
茅倉の滝


途中、茅倉の滝を右手に見ることが出来ます。ちょっと足を止めて眺めて行くのもいいかもしれません。

やがて千足から「柳沢林道」に入り、山道になってきます。
②千足~③天狗の滝(約20分)

基本的に沢沿いを進みます。沢を渡ることも結構ありました。都度都度、冷たい水で顔を洗ったりできて、最高!!
↑こんなのがあると沢の水を飲めて楽しいかも?私は大丈夫でしたが、自己責任でお願いします(笑)。


天狗滝の方へ行きます!始めから急な登り坂が続くので頑張りましょう!

天狗滝への途中に「小天狗滝」↑もあります。
天狗の滝

その後、すぐに「天狗滝」に辿り着きます。この滝に下りる道、ほぼ垂直で笑ってしまいました(^^ゞ。
この滝は落差38m。落差のわりに流れがゆるやかなので、滝つぼは浅めです。
三脚、バイクに置いてきてしまったなぁ。億劫がらずに持ってくればよかった。

顔だけ洗いました。気持ちいい!夏は水着とか用意して泳いでもいいかも?
③天狗の滝~④つづら岩(約1時間20分)

綾滝・つづら岩へ向かいます。
綾滝

天狗の滝から約700m歩くと辿り着きます。
落差21m。横に広がらず、ほぼ一本で落ちる水の流れはとてもキレイです。
滝の脇にはベンチもあるので、小休止してもいいですね。冗談では無く、滝のような汗をかいていました。ベンチに座ると座った後がびっしょりする位(^^ゞ
夏場の、特に低山は、こまめな水分補給と小休止は必須ですね。
参考記事:調べてみました。山登りにおける水分補給と「ハイドレーションシステム」の使い方
つづら岩

クライミングで訪れる方もいるらしい「つづら岩」。
ここまで急登な道だったのですが、ここから少し緩やかになります。
④つづら岩~⑤白倉分岐(約50分)
緩やかなアップダウンが続きます。途中で「富士見台」に出ます。
富士見台



東屋や、テーブル、ベンチがあり、展望がいいので休憩に最適です。この日はガスっていて山々が霞んでいましたが(^^ゞ。
小休止をして、再出発です。

まもなくして白倉分岐に出ます。看板に大岳山の文字がありませんが、「御前山・鋸山」の方へ。
⑤白倉分岐~⑥大岳山山頂(約25分)
少し進むと、また坂が急になってきます。山頂までもう少しです。

大岳山の文字が復活!
山頂


白倉分岐から一登りで山頂に到着です。

展望は、、、残念!真っ白(笑)!!
ガスっていなければ、南側の展望が良く、富士山も見えるはずです。
昼食
いくつかベンチもありますので、荷物を下ろして昼食です。

今回は簡単に。ソーセージを足しました。ウマーメシシリーズは結構ボリュームがあって好きです。

食後のコーヒーを淹れましたが、山頂とはいえ、暑いです(笑)。ホットでもいいのですが、、、

氷を沢山入れて、アイスコーヒーに。美味い!

氷の運搬には、高機能な保温保冷ボトルが便利です。これ↑スゴイですよ。朝5:00頃、氷を入れて出発し、この時13:00位でしたが、ほとんど氷は溶けていませんでした!

「コツ」は氷を入れる前に、冷蔵庫でボトルの内部を冷やすことです!
「サーモス山専用ボトル」の方が有名かもしれませんね。性能は同等位。モンベルの方が少し安く買えます(記事掲載時)。
⑥大岳山山頂~⑦大岳山荘(約15分)
若干寄り道の形になりますが、大岳神社と、大岳山荘(休業中)を見て行きましょう!
山頂からは急な下り坂になります。慎重に下り、大岳神社に到着です。
大岳神社


山道にひっそりと建っています。派手さは無いですが、雰囲気がありますね。

このお札、麓の民家に貼られているのも見かけました。地元に根付いているようです。農業の神様、また火災や盗難の守護神だそうです。「オオカミ」信仰として有名です。


狛犬が可愛いです(笑)。
大岳山荘

大岳山荘は廃墟になっています。営業していませんので、補給は期待できません。展望台の跡もありますが、立入禁止になっていました。危険なので入らない方が良さそうです。

トイレは利用できるようです。
⑦大岳山荘~⑤白倉分岐(約25分)

登りで通った白倉分岐まで戻ります。同じ道を下るのもつまらないので、白倉方面へ下りました。
⑤白倉分岐~⑧白倉(約1時間30分)
所々急な下りもありますが、特段危険な個所はありません。もくもくと下ります。ちょっと飽きますね(^^ゞ。集中を切らさないように、自分に言い聞かせながら下ります。

やがて舗装路に出ますので、左へ。
⑧白倉~②千足(約13分)
舗装路を歩き「行き」に通った千足に戻ります。


途中、山頂付近にあった「大岳神社」の里宮である「大嶽神社」があります。


こっちの狛犬は「いかつい系」ですね。ちゃんと「阿・吽」になっています。
②千足~①檜原村営駐車場(約15分)
ここからは一度通った道を戻るだけです。やっぱり山道よりアスファルトの上は暑いですね~(^^ゞ。
おまけ~「手作り檜原とうふ ちとせ屋」

今回のスタート&ゴール地点のすぐそば「払沢の滝入口」にあるお店です。

こちらで「とうふソフト」を頂きました!美味い!
他にも、お豆腐はもちろん「卯の花ドーナツ」や「豆乳」も美味しいらしいのですが、売り切れでした~残念(^^ゞ。後日リベンジしたいです。
まとめ
「涼」を求めて訪れたのですが、結局山登りで「滝のような汗」をかいて、暑い、暑い!
ですが、涼しげな沢沿いの山道や、水しぶきを浴びる位近くで眺められる滝、山頂でのアイスコーヒー、下山後のアイス等、暑い思いをしたからこそ、より「涼」を楽しめたと思います。これもマッチポンプの一種なんでしょうか?
・・・奥多摩三山はそれ程難易度高くないですし、制覇したいです!
ではまたーー。