9月半ば、日曜日。晴れの天気予報でしたが、山頂は雲の中。道中も、雨がパラつく状態でした。そのため、展望が全然無かったです(^^ゞ。…まだまだ暑い時期でしたので、ちょうど良かったかな?(←強がり)

「塔ノ岳」と「鍋割山」について

場所:神奈川県北西部に広がる「丹沢山系」に属する山です。

丹沢山系は公共交通機関を利用したアクセスも容易で、様々なルートも選べるので人気の山系です。

特に大倉登山口から塔ノ岳まで、一気に1,200mの標高差を登る「大倉尾根」は主要な登山道として親しまれていますが、延々と続く階段と単調な景色から「バカ尾根」なんて揶揄されています(笑)。

塔ノ岳

標高:1,491m

山頂には宿泊可能な山荘もあります。

尊仏山荘H.P.

山頂からの展望が良く、富士山や丹沢の山々を眺められます。アクセスのしやすさと展望の良さから、丹沢で一番人気の山です!

山頂の南側が「大倉尾根」です。北へ抜ければ「丹沢山」や「蛭ヶ岳」へ。東は「ヤビツ峠」。西は「鍋割山」へ。

往路、復路、様々なルートで楽しめます。

鍋割山

標高:1,272m

山頂にある鍋割山荘で食べられる「鍋焼きうどん」が名物です。鍋割山に登る人の大半は、このうどんが目当てでは無いでしょうか?

鍋割山荘H.P.

※今回は鍋焼きうどんを食べませんでした。もっと天気が良くて暑いと思っていたので、熱々のうどんは避けたのですが。。。ちょっと後悔しています(^^ゞ

展望も良く、富士山方面と丹沢の山々を眺められます。

ルート概要

バカ尾根を体験したかったので、大倉スタート。バイクで行ったので、スタートとゴールは「大倉駐車場」です。


こちら↓の記事も参考になるでしょうか?コロナ禍で外出自粛していた時、地図を眺めて妄想していた記事です。

鍋焼きうどんを食べないのに鍋割山を通ったのはこの時に想定したルートを通りたかったからですね(^^ゞ

登山地図を読んで登った気になってみる「丹沢/塔ノ岳・鍋割山」


地図(山と高原地図:丹沢)に準じてポイントを書き起こしました。

  • ①大倉~②堀山の家(コースタイム:約1時間50分)
  • ②堀山の家~③花立山荘(約40分)
  • ③花立山荘~④塔ノ岳(約30分)
  • ④塔ノ岳~⑤鍋割山(約1時間10分)
  • ⑤鍋割山~⑥後沢乗越(約50分)
  • ⑥後沢乗越~⑦二俣(約30分)
  • ⑦二俣~①大倉(約1時間30分)

【コースタイム合計:約7時間】【標高差:1,201m(※)】

※大倉を標高290mとして計算

山ビル対策

丹沢は「山ビル」が多い事でも有名です。登山口などには写真のような看板が置かれています。良く確認しておきましょう。

夏場、雨の日や、雨上がりの地面等が湿った日によく現れます。

神奈川県のH.P.にも山ビル対策のページがあるので、参考までに。

神奈川県H.P./ヤマビルにご注意を!

大倉駐車場には、トイレや休憩所に山ビル用の「塩」が置かれていますので、用意していなければ、小さな容器などに入れて持っていけます。

出来れば、自宅から準備して来ましょう!

山ビル対策としては、塩以外にも、スプレータイプの専用の薬剤も市販されています。

また、山ビルは地面を尺取虫のような動きで這って、靴からズボンの裾の中に入ってくることが多いそうです。スパッツ(ゲイター)も、侵入を防げるので効果的です。

ちなみに、家に帰ってから登山靴を洗っていたら、ソールにゴミがへばりついているのを発見。手でつまんだら「山ビル」でした!しかも生きてました!お持ち帰りしてしまいました(^^ゞ。

この時期は、下山後に靴やザックなどにくっついていないか確認してから帰宅に着いた方が良さそうです。

①大倉~②堀山の家(約1時間50分)

大倉(駐車場・バス停)

登山口にある駐車場とバス停です。

秦野戸川公園(駐車場案内)H.P.

駐車場は8:00~21:00、有料です。

バイクは無料!しかも営業時間外でも出入り可能です!但し、スペースは限られています。

時間外に「車」を駐車したい場合、すぐ近くに24時間のコインパーキングもありますが、休日はすぐに満車になってしまうようです。

バス停もあります。小田急小田原線「渋沢駅」から約15分です。

渋沢⇒大倉 時刻表  大倉⇒渋沢 時刻表


他にも、、、

トイレや、

下山後に登山靴を洗う場所や、

売店、休憩所等もあります。しっかりと準備をして・・・

出発です!暫く舗装路を歩くことになります。

途中「滝沢園キャンプ場」の看板が。このキャンプ場、あの「ヒロシさん」がよく利用していたらしいですね。ワイルドで自然を満喫できるのだとか。ここで前泊するのも面白いかな?

滝沢園キャンプ場H.P.

塔ノ岳の方へ。段々と、山道に入って行きます。さぁ、大倉尾根です。

こんな看板がありました。「北アルプスや富士山の登山道に匹敵する標高差があります」なめるな!ってことですね。

丹沢は分岐も多く、道迷いなどが懸念される山です。充分に注意しましょう。

やがて見えてくる廃屋を通りすぎ、

さらに進んでいきます。

トレランの人に追い抜かれます。道中、たくさんいらっしゃいました。すごいなぁ。歩きでも「ひぃひぃ」言いながら登る山を、走って登るんですもんね。

大倉尾根には、↑写真のような休憩しやすい所も多いです。自分の体力に合わせて、疲れすぎないうちに、こまめに休憩を取りましょう。

分岐に出ました。左に行くと、テン場を経由できます。遠回りになるので、不要ならば右へ行きましょう。

気になったので左へ(笑)。テン場を経由します。

大倉登山口から約40分で到着です。状態は、、、

「大倉高原山の家」が閉鎖したことに伴い、あまり管理はされていないようです。草ボーボー。トイレもありましたが、汚かったです(^^ゞ。自己責任でテント設営は可能みたいですね。

個人的な意見ですが・・・「滝沢園キャンプ場」の方が良さそうです。

テン場を経由しない道と合流します。塔ノ岳の方へ。

「見晴茶屋」が見えてきます。営業していませんでしたが、有料のトイレはあります。

急な階段が続きます。霧(?)がひどくて、階段の先が見えません(^^ゞ。

塔ノ岳まで、あと4.0kmの辺りまで、約1時間かかりました。

駒止茶屋を通り過ぎます。見晴茶屋からここまでの坂(階段)はキツイので頑張りましょう!

堀山の家

堀山の家に到着です。ここは週末だけの営業です。日曜日だったので営業していました。

堀山の家の公式H.P.はありませんでした(連絡先:090-7710-0770)。

宿泊もできるようですが、場所が中途半端ですね。売店もあります。トイレありません

冷えたゼリー300円!高い(笑)!買っちゃいました。10分程小休止していきました。

②堀山の家~③花立山荘(約40分)

バカ尾根は続きます。たまに平坦になってホッとするとまた階段。。。

階段や、こういった歩道は歩幅が制限されて逆に歩きづらいんですよね。

ですが、土砂崩れの防止や、植生の保護などの役割もあるそうなので、恨み言は無しで。

花立山荘

「氷」…食べたい!天気悪いですが、それでも暑いんです。さっきゼリー食べてしまったしなぁ。我慢。

宿泊もできるようです。下記H.P.参照です。トイレもあります。

花立山荘H.P.

③花立山荘~④塔ノ岳(約30分)

花立山荘から一登りで、開けた場所に出ます。晴れていれば、、、展望が良さそうです(笑)。

もうね、視界が悪すぎです(^^ゞ。「ピーカン」の日照りもキツイですけどね。

「金冷し」という分岐に出ます。塔ノ岳まであと600m!

金冷し~塔ノ岳の道のりも、展望良いらしいんですけど、残念ながらずっと真っ白でした(^^ゞ。

塔ノ岳

登頂しました!大倉から7.0km!小休止込みで、大体3時間位かかりました。概ねコースタイム通りでした。

1,491mの山頂は、完全に雲の中でした。遮るものが無いので風が強い!そして雨が吹き付けて、結構キビシイ状態でした(^^ゞ。ちょっと寒い位。あぁ、絶対展望良さそうなのに。。。

山頂にある山荘「尊仏山荘」。塔ノ岳から、さらに丹沢山~蛭ヶ岳~と、縦走する場合は、この山荘で1泊、というのも選択肢になってくるかもしれませんね。トイレあります。

尊仏山荘H.P.

昼食

山荘の中以外は雨を凌げる場所はありません。汗でびしょ濡れの上に雨風に晒されたら体が冷えますから、雨具を着込み、昼食です。

本日は「マルタイの棒ラーメン」。山食としては定番です。具材として、ソーセージと生卵、乾燥野菜も投入します。

うまーい!定番なだけあって、間違いない美味しさです。乾燥野菜は、入れた方が絶対美味しいですよ!

ありがたいことに、食べてる間は一瞬だけ雨が止んでくれました。

④塔ノ岳~⑤鍋割山(約1時間10分)

天候がいまいちだったので、あまり長居せずに塔ノ岳山頂を後にします。

金冷しまで戻り、今度は鍋割山へ。

鍋割山の方が標高が低いので基本的には下りですが、登りもあります。これまでよりは楽ですが、疲れもあるのでゆっくりと行きます。

約2.8kmの道のりです。

途中、小さなピークを越えます。「大丸」1,386m、「小丸」1,341m。これと言って特に何もないですけど(笑)。

大倉尾根より、人通りが少ないです。霧も濃くて幻想的。

鍋割山

鍋割山の山頂に到着です。鍋割山荘の裏側に出ました。

鍋割山荘H.P.

正面に周ります。到着が12:50頃。名物の鍋焼きうどんの販売は終了していました。

一応、営業は13:00までですが、早めに閉まることもあるそうです。なるべく余裕を持って到着する必要がありますね。私はすでにお腹いっぱいなのでいいんですが(^^ゞ。

もっと天気が良くて暑い、と思っていたので、熱々の鍋焼きうどんはスルーする計画を立てたのですが、この天気なら美味しく食べられましたね。。。ちょっと後悔です。

1,272m。展望についてはもう何も言いません(^^ゞ。チップ制のトイレもありますので、装備と体制を整えて、再出発です。

大倉に下りたいので、先ずは後沢乗越を目指します。南側に下る道を探して確認しましょう。

⑤鍋割山~⑥後沢乗越(約50分)

看板の表記に「後沢乗越」が無い場合「二俣」を目指します。

大倉尾根も急坂でしたが、こちらのルートも急坂です。整備されていますが、大倉尾根よりは山道っぽい道が続きます。

一時間弱で、後沢乗越の分岐に到着します。看板を確認し「大倉・二俣」方面へ。

⑥後沢乗越~⑦二俣(約30分)

途中にある橋。急に人工物だと逆に怖い(笑)。どんどん下っていくと、沢の音が聞こえてきます。

湧水がありました。そのままだと飲める水なのか分かりませんが、携帯浄水器を使って水分補給♪

↑山登りには必ず持っていくようになりました。結局、水等は十分持って行くので、緊急用&お遊び用ですけどね。

沢沿いを、たまに橋を渡りつつ、進みます。この橋、めっちゃ揺れます(^^ゞ

二俣に到着です。沢沿いで楽しい道でした。

水運びのボランティア

二俣の付近に、水が入った大量のペットボトルがあります。

鍋割山荘で使用する水道水が入ったペットボトルを、山頂の鍋割山荘まで運ぶボランティアです。ルート的にこちらから鍋割山に行く場合、余裕があれば持って行きたいですね。

鍋割山荘にこのペットボトルを届けましょう!!

余談~野遊び~

私は、沢を渡る時、何も考えずに架かっている橋を渡りました。

ですが、私の後ろから来た中年の男性は、手を沢に入れて、水の深さと流れを確かめる素振りをした後、ジャブジャブと沢の中を歩いて渡っていました。

浅かったので、防水のミドルカットの登山靴なら靴の中は濡れないし、危険も少ないと判断したんでしょう。

私は、与えられた道(橋)を選んでしまいましたが、そっち(沢を突っ切る)もあったか!と、勝手に負けた気分になっていました(笑)。

禁止されてなければ(←重要)、より楽しい道を探して歩きたいですもんね。何でもないことでしたが、野遊びってこういうことだよなぁ、と感心しましたね(笑)。・・・ただショートカットしたかっただけかな?

⑦二俣~①大倉(約1時間30分)

ここから大倉が長い!緩やかな下り坂をひたすら歩きます。

途中、いくつか分岐もありますが、看板もありますので「大倉」を目指します。

終盤、大倉までもう少しという所で、道を塞ぐネットが現れ、ちょっと焦りました。道を間違えたかしら?

よく見ると「シカ等の侵入防止扉」だそうです。人間は通って良し!

やがて人里に出ます。ここを右に。道なりに進めば大倉に着きます。

戻って来れました!

それにしても、微妙な小雨と、汗でドロドロです。・・・早くお風呂入りたい(^^ゞ

おまけ~湯花楽 秦野店

日帰り温浴施設です。お湯は人工温泉ですが、気持ちいいです。岩盤浴やお食事もできます。大倉から車で10分位です。

  • 営業時間:9:00~25:00(年中無休)
  • 住所:神奈川県秦野市平沢295−2(地図
  • 公式H.P.:湯花楽 秦野店

まとめ

天候悪かったですが、結構楽しめました。達成感もあり、自分の登山レベルにちょうど良かったのかも?

ヤビツ峠からのルートや、丹沢への稜線、最高峰の蛭ヶ岳、今回食べなかった鍋焼きうどん、全然だった展望などなど、、、また来たい所です。

程よくキツイ山容なので、楽しみながらトレーニングにも良さそうです。ではまたーー。