前回の続き、畑宿~後半戦です。

【後半の予定】
- 畑宿~七曲りを経由し、甘酒茶屋で休憩
- 街道から少し外れ、お玉ヶ池へ
- 街道に戻り、元箱根港へ
- 元箱根港~箱根関所跡
- 箱根関所跡~箱根湯本駅へバスで戻る
畑宿~七曲りを経由し、甘酒茶屋で休憩

寄木細工の畑宿を後に。道なりに進みます。

畑宿のバス停とトイレがあるので、、、

その辺りから、また旧街道に入ります。
一里塚

そしてすぐ見えてくるのが「一里塚」です。

一里塚とは、旅人に進み具合が分かる目安として、街道沿いに、一里(4km)毎に設けられたものです。
人間の歩行速度は4km/hと言われています。そうすると、大体1時間毎に一里塚に辿り着くことになり、ちょうど良かったのでしょう。
形状は写真のように小高い「塚」になっています。塚の上に植えられた木は、夏には木陰をつくり、冬には寒風を防いでくれ、絶交の休憩場所になっていたそうです。
私も水筒を取り出し、一休み。。。
七曲り
一里塚を越えると、車道(箱根新道)の上を通る橋に出ます。


これを越えると「七曲り」です。


急勾配の峠越えの道です!つづら折りのワインディングロードですね。バイクでも楽しいですが、険しい道です。
ミスターと大泉洋も、難儀しながら、ここをカブで越えていました(笑)。


車道沿いだったり、写真↑のような階段を通り、どんどん登って行きます。急な登り階段が多いですが、ちゃんと整備されているので、歩きやすいです。

道路沿いは歩道があるとはいえ、車に注意。
見晴らし茶屋

少し進むと、ベンチがある所に、、、

見晴らし茶屋の看板↑があるので、少し道を外れて、、、

階段を登ると、、、

「見晴らし茶屋」に出ます。この日は営業していませんでしたが(^^ゞ。

蕎麦などを食べられます。営業時間に訪れたら寄ってみたいものです。

見晴らし茶屋からの展望です。名前負けしない景色なので、定休日でも寄る価値はあるかも?
旧街道に戻り、「元箱根」方面に進みます。


「笈の平碑」という石碑があるので、その脇から歩道へ。
ここから約100m歩くと、甘酒茶屋です。
甘酒茶屋

やがて、かやぶき屋根が見えてきます。到着は13:30位でした。

車道から↑。
ここの甘酒が、今回の道中で一番の楽しみでした!!
江戸の昔から、ずっと変わらない味の甘酒が、古民家で味わえます。


参勤交代も、ここで休憩したんですねぇ。


とても良い雰囲気です。店内はお客が多かったのであまり写真は撮れませんでしたね。

「囲炉裏」もあります!できれば「囲炉裏」の近くで休みたかったんですが、若い女性グループが楽しそうにしていたので近寄れませんでした(^^ゞ。何故か遠慮してしまいましたね(笑)。

ということで、解放感のある店先で、かやぶき屋根を眺めながら。注文したのは名物の甘酒(400円)と、力餅/うぐいす(500円)。

美味しかった~~。
甘酒は砂糖が入っていないのにあま~い(笑)。熱々で栄養満点の甘酒が、疲れた体に染み渡ります。少し雲と風が出てきて、肌寒くなってきていたので、ホッと一息。
ちなみに甘酒はノンアルコールなので、その点はご安心を。

駐車場もあるので車で来店可能です。バス停も目の前にありますので、気軽に来られます!
ですが、やはり昔の人と同じように、街道を歩いて、やっとの思いでたどり着いてから食べるのが格別!だと思います(笑)。

茶屋の隣には、無料の休憩所もあります。



こちらでもゆっくりできそうですねぇ。
街道から少し外れ、お玉ヶ池へ

再度、旧街道に戻ります。

甘酒茶屋から10分程歩くと、写真↑の分岐に出ます。まっすぐ(西)行くと元箱根港の方へ向かいますが、箱根の森展望広場(北)へ。
北の道を行くと、片道5分位で「お玉ヶ池」という池に出られるようなので、寄り道です。

箱根の森展望広場にはすぐに辿り着きます。その名の通り展望もいいはずなのですが、かなり雲が多くなってきました。。。イヤな予感です。

間もなくして車道に出ます。目の前が「お玉ヶ池」です。

【お玉ヶ池の伝説】(下記赤字wikiより一部抜粋)
江戸時代、お玉という10代の少女が江戸の奉公先の家から伊豆の実家に逃げ帰ろうとしたが、関所手形を持っていなかったため箱根関を通ることができなかった。そこで、周囲の山にあった柵を通って関所破りをしようとしたが、番人に捕まり処刑された。その後、「那津奈可池」(なずながいけ、お玉ヶ池の旧名)でお玉の首を洗ったという伝説ができたことから「お玉ヶ池」と呼ばれるようになった。
・・・ちょっと怖い伝説ですね。お玉は、ただ「実家に帰りたかった」だけだったんだと思うんですけどね。。。こうした伝説から、ちょっとした心霊スポットとしても知られているそうです。
事前に調べていたのでこの事は知っており、興味本位でここに立ち寄ったのですが、この池に辿り着いたとたん、雨がザーッと降り出したので焦りました。すぐに小雨になり、そしてその雨は、ここを立ち去り、旧街道に戻るとすぐに止みました。
この日の降水確率は、前日に確認した時点では0%だったんですけどね。う~ん、タイミング良すぎ。
まあ、だからどうした、という話なのですが、、、(^^ゞ。


ちなみに、景色はとても良いです。伝説と雨のせいか、神秘的な雰囲気もありましたね。
街道に戻り、元箱根港へ
まさかの雨は、旧街道に戻ったら止んでくれたのでホッとしましたが、逆にタイミングが良すぎて、別の意味で不安に・・・(笑)。

元箱根港方面へ旧街道を進みます。箱根馬子歌碑があります。

少し進むと、車道と交差する場所に出ます。

ここには、先ほどの「お玉」の霊を供養する「お玉観音堂」があります。ぜひ寄って行きましょう!!

お堂に「5円」を収め、手を合わせていきました。。。はい、少し気にしていました。。。

権現坂というところを越え、、、

ケンペル・バーニー碑。元箱根港までもうすぐです。

石碑の近くから、階段を下ります。

興福院という寺院に出ますので、ここを抜けると、元箱根港です。この時点で15:30位です。

元箱根港の街並み。お土産屋や飲食店が並びます。奥には箱根神社の一の鳥居が見えています。
一の鳥居を越えて箱根関所跡を目指します。

元箱根港からは名物の「海賊船」が発着します。いわゆる遊覧船ですね。芦ノ湖をこの船で渡れます。今回はスケジュール的に無理ですが、別の機会に乗ってみたいですね。
それにしても、かなり雲が多くなってしまいました。晴れていれば、芦ノ湖越しに富士山と夕焼けを楽しめるかと思っていたのですが(^^ゞ。今回は諦めです。
元箱根港~箱根関所跡

また雨がパラついてきました。降ったり、止んだり。
元箱根港から徒歩で10分位。箱根関所へ。看板があるので、右へ。
箱根関所資料館

関所に行く前に「箱根関所資料館」に寄ります。ここで資料館と関所の入場券を購入します(500円)。

入場券と、パンフレット。「通行手形」となっていますね(笑)。ポケットに入れたので、しわくちゃになってます(^^ゞ。
資料館の中は写真撮影禁止ですので写真は無し。関所について学べます。例の「お玉」のことにも触れられていました。
しかし、当時の「関所を越える」ということは大変な労力がいることだったんだなぁ、と思いましたね。今(記事掲載時)はコロナで多少窮屈な思いはしていますが、それでも自由に移動できる時代になったものです。
箱根関所のH.P.でも色々と学べますので、興味ある方はH.P.参照です。

・・・資料館入口に立つ人形。イケメンです(笑)。
箱根関所

さて、資料館を見終わりましたら、関所へ。

ちなみに、この入口では入場券が買えません。資料館、あるいは逆側の京口御門先券売所で先に購入しておく必要があります。
実は、私は資料館の前にここにきてしまい、入れずに資料館に戻りました(^^ゞ。ちょっと関所っぽいですよね(笑)。
復元された関所の中を見学できます。こちらは写真O.K.

一番始めに見たのは、獄屋(牢屋)。関所破りをした罪人などを一時的に拘留する場所です。
ここに「お玉」も拘留されていたんでしょうね。。。とか思っていると、、、
あのですねぇ、これは「盛って」ないんですが、この獄屋の前に立った途端、さっきから降ったり止んだりの雨が、急に土砂降りに!びびって写真↑もブレブレです。
もっとゆっくりと見学したかったんですが、焦って逃げ出しました(^^ゞ。
箱根関所跡~箱根湯本駅へバスで戻る
関所を出て、「箱根関所バス停」へ。雨足は弱くなりましたが、まだ、雨です。
箱根湯本駅方面のバスを待つのですが、紅葉シーズンの渋滞のため、30分位程遅れてバスが到着です。やっぱり日本有数の観光地ですね。
渋滞遅延はありましたが、無事にバスで箱根湯本駅に到着。この頃には雨が止んでいましたが、もう真っ暗なので、温泉入って帰ることにします。
かっぱ天国

箱根なので、当然、温泉はたくさんあるのですが、今回はここ↑。選んだ理由はバイクを停めた駐車場から近いからです(笑)。
ちなみに、箱根湯本駅から一番近い野天風呂です。徒歩3分!
- 営業時間:10:00~22:00
- 定休日:無休
- TEL:0460-85-6121
- 住所:神奈川県足柄下郡箱根町湯本777(地図)
- 入浴料:800円/大人 400円/小人
- 足湯:200円/大人 100円/小人
- H.P.:かっぱ天国

画像:H.P.より

画像:H.P.より
内湯は無く、湯船は露天風呂と、足湯のみ。お風呂は清潔で、古い施設ではありますが、汚い印象はありませんでした。
最近の、充実した設備があるスーパー銭湯的な所を希望される場合は、別の所を選びましょう。
昭和レトロな、ひなびた感じが好きな方にはオススメです。私は好きですが、正直、人によって好き嫌いはありそうです。
まとめ
・・・関所から後の写真が無いですね(笑)。完全に撮る気を失っています。
いやー、前半は天気も良くて快調だったんですけどねぇ(^^ゞ。お玉ヶ池から先が・・・。本気で「そういう事」だとは思っていませんが、ちょっと気にしちゃいます。まあ、観音堂にお参りしましたし、大丈夫でしょう。
いつもは山頂を目指す登山が多いのですが、今回はゴールを箱根関所に設定してのトレッキング(※)を楽しんでみました。
なかなかいいものですね。登山程、身体的に負担は少ないので気軽ですし、街~街を繋いでいくルートだったので、観光もできて面白かったです。
今後は、楽しめそうな街道歩きも視野に入れて旅先を検討していきたいです。トレッキング、試したことが無い方は、ぜひお試しあれ。ではまたーー。
※最後になってしまいましたが「トレッキング」の意味はかなり広義で、あいまいな所があるので、説明を。
今回は、【登山:山頂を目指すもの】、とするのに対して、【トレッキング:目的地を設定し、そこまでを徒歩で到達することを目指すもの】という意味で使わせてもらっています。

